日記「みさちゃんとともに」

日々の暮らしを綴ります。

幸せって、案外身近なところにあるんだね。

 今日は、二胡をひいた。

 

 先日、父からの依頼があり、

老人クラブ?の新年会の余興で二胡をひくことが

決まっていた。

 今日はその本番の日。

 

 急な話で先週の金曜に言われたばかりだったので、十分な用意ができていない。

幸い最近はたまたま、比較的ひくのが簡単でお年寄りにもなじみがあるであろう

「ふるさと」「大きな古時計」「竹田の子守歌」

などの曲を練習していたので、今日はそれをひくことにした。

 

 会場には、7,8人の方がいた。

どの顔も懐かしい。

子どもの頃に声をかけてもらったり、

話をしたりして、成長を温かく見守ってくれた人たちだ。

中には友達の親もいた。

 

 演奏に行くまでは、

「みんなのことを中途半端によく知ってるだけに、

          なんとなくやりにくいなあ。」

と思っていた。

 老人ホームで演奏したことはあるが、

思いっ切り知らない人たちの前での演奏なので、

かえって落ち着いて演奏できたような気がする。

 だが、そんな心配は全く必要なかった。

 

 「二胡」という楽器の物珍しさもあってか、

興味を持ってくれる人が多く、

こちらから話をしようとしないでも、

「どこから音がでる?」

「どこの楽器?昔からある?」など

いろんな質問や、話を向こうからしてくれる。

 話しているうちに、私の気持ちも幼い頃にもどり、

いつの間にか打ち解け、みんなの輪に入ることができた。

 

 そして、予定していた5曲を無事に演奏できた。

途中、話をしたり楽器の紹介をしたり、触りたい人に触らせてあげたりしていたら、

15分ほどの予定が、40分以上もお邪魔することになってしまった。

 

 「今年も1年、皆さん元気にお過ごしください!」

挨拶を終え、会場を後にした。

 帰り道、私は、

ここ10年ほど味わったことのない充実感と幸福感に満たされていた。

 こんなに気持ちよく二胡がひけ、懐かしい人たちと会話ができ、

その人たちに喜んでもらえるなんて、なんて私は幸せ者なんだ!

 仕事を辞め、「もう何をどうやったって、大して何もいいことはないだろう。」

「たとえ、そうであったとしても、前を向き歩いて生きていくしかないんだ。」

と常々思ってきたが、

 あった!こんなにも幸せを感じることができる瞬間が!

間違いなく今ここに!

 

 人と触れ合うことない10年間。

実家の手伝いに行っても、仕事を辞めてふらふらしている身であるために、

地域の人の目が何となく気になり、

何となく肩身の狭かった10年間。

 その全てが、一瞬で溶けたような気がした。

今すぐに、実家に住むわけではないけれど、

地域の人に、私という存在を再び受け入れてもらえたような気がした。

 

 演奏を企画してくれた父に、受け入れてくれた地域の人に感謝したい。

 

 私の人生において、5本の指に入るであろう幸福感に満たされ、

家に帰った今も興奮している。

 いや、気持ちの高揚が長く続き過ぎたので、

心も頭も体も、今はかなりオーバーヒート気味になり、

どっと疲れが出てきつつある時間帯、だ、な、、、、、

 

              感謝!