日記「みさちゃんとともに」

日々の暮らしを綴ります。

♪37 懐かしいあの頃③

 さあ、いよいよ本題に入ろう。

若干ホームシックになりながら始まった大学生生活。

それは、田舎育ちのためか、自分の性格のせいもあるだろう。

大学のある町は大した大きさの町ではないが、

田舎育ちの私には、結構な都会に見えた。

(「田舎のねずみと町のねずみ」にでてくる田舎のねずみ状態か)

 

 そんな中、出会ったのが「あしながおじさん」。

主人公は、恵まれない生まれながら、

都会の学校進学し、いろいろな人・いろんなことに出会いながら、

それを、自分の過去を隠さなければならないことにしんどさを覚えながらも、

前向きに乗り越えていく。

 その姿が、とても輝いて見えた。

その前向きさがうらやましく思えた、あこがれていたのだと思う。

 次回の話も絶対に見逃したくない!

だから、VHSのビデオに録画し、毎回見逃さないようにした。

 

 時が過ぎ、夏休みがやってきた。

待ちに待った帰省だ。早く家族に会いたい、帰りたい。

だが、問題が一つ。

あしながおじさん」の放送が終わらない。

本を読んでいないので、話の内容を知らず、

今どのあたりを進んでいるのか、あと何話で終わるのかもわからない。

当時はハードディスクなんてなかったので、

いちばん録画時間の長いビデオテープを買い、

ビデオテープ1本に録画できる時間から、あと何回録画できるかを計算する。

オープニングのの歌は撮らなくていい、最後にある次回予告もいらない、

限界まで録画開始時間を遅らせ、録画終了時間を早める。

後○回は撮れる(〇は覚えていないが)。

ただ、テープが終わるまでに最終回をむかえているかどうかは不明のまま。

最終回がビデオに納まってくれることを天に祈りながら、録画の設定をし帰省した。

 

 帰省したものの、

当然、こちらでは「あしながおじさん」を放送してないので、

毎日、放送が気になる。

 今日もちゃんととれたかな?

 そろそろ最終回になってくれるかな?

 やばい、台風が来る。

 アンテナの向きは大丈夫だろうか?

 停電になったりしないだろうか?

 確認に行きたい!!

 でも、でも、、、、。

 

 そんな中、いい方法を思いつく!

帰省には1万円近くかかる。往復なら2万円。

一旦かえって来たら、今度行く時までは、行けないと思っていた。

まだまだ長い夏休み。

地元にいてのんびりしたいし、

わざわざ2万もかけて、録画状況を確かめに行くほどお金のゆとりはない。

だ・が・、「青春18きっぷ」なるものがあるという。

新幹線には乗れないが、片道2000円ほどで安く行ってこられるではないか。

下宿があるから宿代もいらないし。

かかるのは、時間だけ。

これは行って確認してくるしかない!

 

 ということで、片道約8時間。

電車を乗り換え乗り換えしながら、何とか録画の確認にいき、

夏休み明けは、最終回まで全部見ることができましたとさ。

めでたしめでたし。

 

 今となっては、録画の確認にいくところまでしか覚えていない。

あれだけ見たくて楽しみにしていたわりに、話の内容も、、、。

きっと、確認することに必死だったのだろう(笑)。

二十歳近い男が何をしているんだろうと、今も当時もそう思う(笑)

まあ、まだ幼かったんだな。

いやいや、こういう感動系アニメに免疫がなかったということか???

 

 

 でも、なつかしいなあ。

あしながおじさん」の話ももちろんだが、

限りがないかのように時間があった大学時代。

スマホブルーレイディスクもなく不便だったし、

インターネットやユーチューブなんてものもなかった。

今なら何でも楽々できることが、できなかったあの時代。

でも、逆にそういうものに縛られなかったあの時代。

一人でぼーっと考え事をしたり、何もないことを楽しめたあの時代。

ああ。

 

 

 この日記を書いている横で、

我が子が楽しみにしていたアニメを見ながらスマホをながめている。

そう、今はこういう時代。

なんだか、現実に引き戻されちゃった(笑)

ちゃんちゃん。

 

 

 3回にわたり、長々と思い出話をしてしまいました。

お付き合いありがとうございました。